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VR 全方位撮影

2010年代に入り、デジタルカメラは中判フイルムに匹敵するまでに画質が向上し、フイルムからデジタルへの移行が加速しました。また、ソフトウエアの開発によりHDR(ハイダイナミックレンジ合成)、画像をつなぎ合わせたパノラマ撮影など、光学的に再現する事が困難な対象を、容易に記録する事が可能になり、タイムラプス撮影やドローンでの空撮映像は、特別な映像技術者しか撮影する事のできなかった記録映像を、誰でも手軽に撮影する事ができる時代となりました。様々なデジタル機器の開発が進む中でも、VR(全方位撮影)の技術は革新的な映像技術です。ひとつの視点から360°全ての映像記録を得る事が可能であり、iPhoneやVRゴーグルなどのメディアを通して見る事で、その空間にいるような体験が可能です。

「建築写真」というものは、用途の特徴を示す意匠、意匠を支える材質感、その材質が築き上げた立体感や空間、そして安定感、それら周囲と作り出す機能的な秩序、環境との調和を2次元という写真に落とし込む作業です。構図のもつ美しさや明瞭さにより、写真に写っている事以上を受け手に想像させ、建物の特徴を伝える事ができる写真が「建築写真」だと考えています。

VRの技術で撮影された写真は、今までの四角い写真とは違い球体の画角をしています。
建物内部のある一点から、覗くように全方位を見る事がでるVR画像は、通常の写真より空間を認識しやすく建築の実態に近い体験が可能であり、建築を伝える場合にとても有効なツールです。建築家が施主と打ち合わせを行う中、過去に竣工した建物をいい条件で実際に見せる事は、現実にたいへん難しい事だと思いますが、模型と建築写真に加えVR画像があれば、より具体的なプレゼンテーションが可能になります。